プロローグ

1/1
10人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ

プロローグ

こんなことを言うと笑われるのかな。 子どもの頃から夢に見ていることがあるんだ。 いや、社会人になっても考えているのはいささか可笑しいだろうか。 私が幼稚園のお遊戯会で演じたのは小さな姫様。 左腕を胸の前に置いて、右手の指先を彼の前に差し出す。 相手はもちろん、白馬の王子様。 お芝居のこのシーンが、一番昔に覚えている記憶だったと思う。 でも、本物の王子様がいたらいいな。 子供心にそう思った私は、いつか信じるようになってしまった。 今日も、世界のどこかで待っていて……。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!