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プロローグ
こんなことを言うと笑われるのかな。
子どもの頃から夢に見ていることがあるんだ。
いや、社会人になっても考えているのはいささか可笑しいだろうか。
私が幼稚園のお遊戯会で演じたのは小さな姫様。
左腕を胸の前に置いて、右手の指先を彼の前に差し出す。
相手はもちろん、白馬の王子様。
お芝居のこのシーンが、一番昔に覚えている記憶だったと思う。
でも、本物の王子様がいたらいいな。
子供心にそう思った私は、いつか信じるようになってしまった。
今日も、世界のどこかで待っていて……。
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