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それは糸付ハリスと呼ばれる物であった。通常、針にはハリスと言う糸を繋げて使うが始めから針と糸がセットになっている物がある。
それを道糸と呼ばれるリールの糸に結び付けて使うが、糸と糸を結びつける技術など持ち合わせているはずもなく、三人はとん挫してしまったがカイジンが突然道具箱からある物を取りだした。
「そう言えば爺ちゃんこれ使ってたの思い出した。これ繋げられるって」
そう言い手渡されたのは指先ほどの小さな鉄の棒(サルカン)であり、その両端には輪がついていた。確かに糸と糸をこれを使えば繋げられると眼鏡は何とか糸と針を結び付ける所まで完成させたのだった。
「よっしゃ!後は餌付けるだけだな。ガムで良いかな?」
「流石に、奇跡カレードリアン味はにじゅう以外食べないと思うよ」
「よく買ったな。そう言えば虫つければ良いって言ってたな、バッタとか?」
辺りを見回しても此処は港である。居るとすればあのGにも似たフナムシが居る位である。此処に来てにじゅうがようやく何かを思い出したように辺りを見回すと捨てられた花の鉢を見つけひっくり返した。
「ミミズで釣ってたじゃん。ミミズ何て何処でも居るだろうし。うわぁ、なんか変な虫いっぱい」
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