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ソファの上と下の少しの距離を取って顔を見合わせた二人だったが、慶一朗の疑問形にリアムが首を傾げて先を促すもののどちらからも言葉が出てこずに奇妙な沈黙が生まれてしまう。
「……このバスローブ、本当に肌触りが良いな」
お前が許してくれるのならここにいるときはずっとこれを着ていたいなと、何か話をしないと落ち着かない思いから慶一朗が折り曲げた袖を手を振って伸ばすと、伸びた袖に頬を押し当てて満足そうに笑みを浮かべる。
その笑顔がリアムに何をもたらすかなど想像出来ない顔で気持ち良いと素直な感想を口にする慶一朗の前、唾を飲み込んだリアムがボトルを静かにテーブルに置き、気に入ったのなら着ていれば良いと伸び上がって慶一朗の耳に口を寄せ、でも今はそれを脱がせたいと囁いて慶一朗の目を見開かせる。
「リアム……っ」
「ダメか?」
帰る途中に立ち寄ったドラッグストアで買った物やここでシャワーを使ったことはこの後の行為を許してくれているからだろうと目を細めつつダメかと問いかけたリアムに慶一朗が短く息を飲んだ後、今更取り繕うつもりも拒絶するつもりもなかった為に顔が見えないようにハニーブロンドに自ら抱きつく。
「……ダメじゃ、ない」
「ダンケ、ケイ」
流石に今ここでダメだと言われると辛いと苦笑しつつ慶一朗の身体を包んでいるバスローブごと抱きしめたリアムは、前言通りそれを脱がせる為に腰の上で括られている紐を解き、少し上気している肌を露わにさせる。
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