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※R18表現あり
喉の奥を突かれて危うくえづきそうになった慶一朗が顎を伝う唾液を手の甲で拭きながら問いかけてリアムの返事に呆気に取られてしまうが、そういう訳で気持ちよくしてくれてありがとう、今度は俺だと朗らかにリアムに宣言されて気がつけばシーツに背中を沈めてしまう。
「……!」
さっきソファでも口でイカされた、もう良いと目尻を赤くしながら叫ぶ慶一朗にリアムがそうかと首を傾げるとリビングから持ってきた袋からジェルを取り出して手に塗りつけ、たった今想像した中に指を入れる為にぐっと当てがい、慶一朗がびくりと肩を揺らすものの拒絶されるような動きは無く、ジェルの滑りを借りた指が中に入る。
「……ん、……っ!」
慶一朗の微かな声に脳味噌が煽られてしまうが予想通りの熱さにリアムの指が奥に進み、その動きに合わせて白い身体がゆらりと揺れる。
顔を背けてきつく眉を寄せる頬にキスをし、紅潮する顔から快感を得ている事に気付いたリアムがもう一本指を押し込むと、苦痛と快感が綯い交ぜになった様な顔で慶一朗がシーツを握りしめる。
今まで男女のどちらとも付き合ったことがあると言っていたように指を入れても拒絶されない事から慣れているのだと理解出来るが、慶一朗の身体を慣れさせた男の事を考えた瞬間、網膜が焼け付くのではないかと思うような強烈な光を目の奥で感じ、嫉妬したことにも気付く。
それは慶一朗が感じたものと同じだったが、そうとは気付かずに歯を噛み締めそうになったリアムは、その嫉妬を少しでも消そうと指を動かしながら慶一朗にキスをする。
噛みつくようなキスの合間に零れ落ちる苦しそうな息に抑えきれない思いを自覚してしまうリアムだったが、頭を抱くように手を回されて抱き寄せられたことに気付き、良く見ればピアス穴が残る耳朶を舐めつつ慶一朗の名を呼ぶ。
「ケイ」
「……な、んだ……?」
「気持ち良いか?」
今までお前がセックスしてきた男と比べてどうだと問いかけそうになるのを全力で堪えたリアムの耳に胸が苦しいと快感混じりの声が流れ込み、その顔を見下ろすように距離を取ると、己の状態がわかっていない、それがやけに恥ずかしいと口早に言いながら胸が苦しいんだと繰り返され、泣きそうな顔で見つめられて鼓動を早めてしまう。
「リアム……っ……苦しい……っ」
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