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※R18表現あり
今までこんな苦しさを感じた事はない、訳が分からないと懇願する慶一朗の前髪をかきあげて姿を見せた額にキスをしたリアムは、額を重ねて苦しいかと問いかけて背中に回った手が握り締められたことに気付く。
「……俺だけ見ていろ、ケイ」
そうすればその苦しさは無くなるからと縋るような目にキスをし慌ててスキンをつけようとするが、背中に回っていた手が手に重なりゆっくりと首が左右に振られる。
「……良いのか?」
「良い……お前、なら……お前、だけ、だ」
過去に数えられないほどセックスをしてきたが誰一人としてスキンを使わないセックスはさせなかったと小さな自慢のように笑った慶一朗だったが、重ねた手を今度はリアムに向けて伸ばし、ゆっくりと指を折り曲げて行く。
そこから何を求めているのかを察したリアムは感謝の言葉を直接慶一朗の口内にキスとともに届け、ジェルを自身に塗って指の代わりに己のものをあてがう。
「……は……っ……!」
慶一朗の口から緊張の吐息が溢れ、窮屈な姿勢を取らせてしまう事を申し訳ないと思う余裕もなくぐっと力を込めて中に押し入ると、慶一朗の色素の薄い双眸が限界まで見開かれる。
「あ……ぐ、ぅ……っ……!」
経験した事のない大きさと熱さに中を圧迫されて喉が詰まったような声を上げる慶一朗に我慢出来ない事を小さく告げて腰を押し付ければ、さっきリアムに向けて伸ばした手が助けを求めるようにシーツの上を彷徨い、枕の端にたどり着いてきつく握りしめる。
「っ……ん、ぁ……」
リアムの動きが止まった事に微かな声が溢れるが、動くぞと囁きながら身体を引き寄せると慶一朗の身体が小刻みに震える。
どうしてもどちらかに負担をかけてしまう関係だが、それを最小のものにする方法をまだ見つけられなかったリアムは、白い足を肩で押さえつけながら突き上げれば身体の下から悲鳴じみた嬌声が上がる。
その声に煽られるように何度も腰をぶつけ中を蹂躙するように抱けば、慶一朗の口から堪える事をしなくなった高い声が流れ出す。
「あ……あぁあ……っ……」
受け入れてくれる中も痛みか快感に震える身体も堪えられずに流れ出す声も何もかもが想像を超えていて、彼女と別れて以来との理由を差し引いても信じられないほど気持ち良くて、初めてのセックスを経験した時のことを思い出してしまう。
あの頃から回数を重ねて余裕を持てるようになっていたはずなのにと、振り返れば呆れてしまう程の余裕のなさから慶一朗の身体を突き上げると苦しそうな声が聞こえてくる。
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