時をかける君と僕。

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「好きです。付き合ってください。」 これは…何度目の告白だろうか。 「ごめんなさい。」 私はいつからか何事にも無気力になった。 何をやっても全て皆の記憶から消えるから。 9/20 18:36 が来ると必ず3年前に戻される。 初めは…このループを止めようとした。でも無理だった。 「あのね、俺君に何度断られても告白するから。」 「え、今回が初めてだよね…?」 「違うでしょ?今回で17回目。」 「え…。」 それは私が今までループしてきた回数と一致した。 「俺ね、初め一人でこの不可思議な現象に悩んでた。でも、そこに君が現れた。君を観察していたら気がついた。同じ状況なんじゃないかって。」 君だけは違う行動をしてた。 毎回パターン化された皆とは違う。 「それなら早く…。」 「俺の勇気は告白で止まってしまったんだ。ごめん。」 「でも、俺の支えはずっと君だった。名前も知らない君。唯一すべての俺を知ってる君に惹かれた。」 「それって同じ境遇だからなんじゃ…。」 「違う…。いや、でも初めはそうだったかもしれない。でも今は君が大好きだ。君を助けたい。」 君の優しいところ、寂しがりやなところ、頑張りやなところ…全部全部。 「…。何で何でもっと早く伝えてくれなかったの…!何で…。何で…。」 「ごめん。遅れた分君を愛するから。一緒に居てくれませんか?」
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