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その後について
祐樹は今も家庭教師のアルバイトを続けている。
一柳先生から学校への報告。
祐樹がアルバイトについて生徒指導の一柳先生に相談に来た。先生は自分の友人の娘の家庭教師ならと例外的に認めた。
今も一柳先生は、厳しい生徒指導の教師として生徒たちに恐れられている。
だがその評価が少しだけ、いい方向に変わった。
「厳しいけれど、生徒のことを心から考えてくれる先生」
と言われるようになった。
生徒のために「例外」がないか考えてくれるようになったのである。
その陰に、ひと回り以上、年齢の離れた祐樹の存在があることは、当事者以外、たったひとりの人間しか知らない。
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