オマケ 狼もバイトをする

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焼肉と言うから、何処かの店かと思ってましたが、ウチの会社が所有するバーベキュー場でした それも一旦、家に帰りある程度の事を終えたから現地集合だった為に、集まったのは八時半頃 夏の夜であり、蒸し暑さは残るものの自然が近い為に涼しさもある ゙ 絶対蚊に刺される ゙ なんて、来る時に嫌そうにしてたロボの為に蚊除けのスプレーは身体に付けましたし、お互いの手首には虫除けのリングもある これで多少は大丈夫でしょう、と思う 「 で…あいつ等は? 」 「 そろそろ来るでしょう 」 バーベキュー場なら、と家にあった野菜とジビエ肉、それに来る時にスーパーで牛肉は買って持ってきたのだが全員の腹を満たすかは、分からない 寧ろ、少ないんじゃないかと思うぐらいだから、社長側に期待していた 待つのが苦手なロボは、其の場で石ころを蹴って待ちくたびれてるような雰囲気をするけど、私達も今来たばかり、 余り気にせず、ほんの三分ほど待っていれば、向こうから声が聞こえて来る 「 ロボ〜、由羅さん!おまたー! 」 「 おせぇよ… 」 いや、ロボ…三分程しか待ってませんよ ボリスと並んで歩く、高校生位の男子と其の横には白いシェパードみたいな犬が着いてきてた為に、彼がルディくんと犬がルナちゃんですねって思う 「 え、マジでそんなに待ってた!?ごめん、拓海が遅れるから先に来ようとしたら道迷ったんだよ 」 「 おや、社長は遅れるんですか? 」 「 そそ、なんか買い物行くとかで 」 ボリスくんは相変わらず外見が変わらないけど、ルディくんは彼より身長が伸びて面影が社長によく似てる 黒髪にブルーの瞳をして彼へと視線を向ければ、物腰の柔らかさと丁寧な口調で答えた 「 えぇ、由羅さんが持って来る御肉ではボリスの胃は満たされないだろう…って。確かにボリスは良く食べるので 」 人間の姿で男を゙母゙と呼ぶのは違和感がある為に、呼び捨てなのでしょうけど… やっぱり、一歳とは思えない程に落ち着いてますね 「 なっ、俺のせいかよ… 」 「 御前が食うのは無理ねぇな 」 「 分りました。では先に始めましょうか 」 「 よっしゃー! 」 社長がいつ来るか分からないのに、待っていても仕方無い バイト終わりで空腹のロボをこれ以上待たせても不機嫌になるので、申し訳無いですが先に始めさせて頂きました バーベキュー場の為に、網と焼くスペースはあり、持ってきていた木炭に火をつけ準備をする 「 ジビエ肉切ってやるから。ボリス、野菜切れよ 」 「 え、ごめん。俺…包丁使えねぇ 」 「 は!?御前、俺より人間歴ながいのにか?何して生きてんだ… 」 「 ひでぇ!買い食いでなんとでもなるんだよ! 」 切る担当に自らなったロボは、ブロックの猪肉を切る為にテーブルにまな板を広げ、その上に肉を置くも、ボリスの言葉に包丁を向け文句を言う やっぱり、ボリスくんは料理苦手なんですね まぁ、社長が上手いのを知ってますから納得です 「 まぁまぁ、二人とも落ち着いて。俺が手伝いますから 」 「 よーし、任せた!俺はルナと遊んでくるー 」 「 流石、ルディ。母親がダメなら子は成長するってか 」 「 んだと!? 」 ルナとボール遊びを始めましたけど、よく明かりがない暗い場所で遊べますね 流石、狼…夜でも目がきくなんて ちょっと羨ましいと思いながら、ロボの横でルディが野菜を切り始めた様子を見て胸は熱くなる 黒髪だからこそ、何となくロボの息子がいればこんな感じなんでしょうねって思ってしまう 「 あの、トウモロコシってどう切れば? 」 「 それはぶつ切りでいい。どうせ食うだろうし、転がりやすいから気をつけろよ? 」 「 はい! 」 と言うか、ボリスくんよりロボはしっかりしてませんかね… 遊ぶ気が無さそうなルナは、仕方無くボリスの遊びに付き合ってるような雰囲気あるんですが、あれでいいのだろうか… 「 ルナー!行くぞー!ボールの追いかけっこだ!うひゃっ!! 」 「 ワンッ!( はいはいー )」 まぁ、楽しそうだから良しとしましょう 「 こっち、火がいい感じなので焼き始めますね 」 「 おう、頼むー 」 「 時間が掛かる、トウモロコシや骨付き肉からしましょうか 」 トレーに乗せられた野菜を見て、硬そうなのから焼き始めようとそれを持ち、トングを手にし、 骨付き肉にはステンレス製の蓋をして、少し蒸すようにし、トウモロコシを並べウィンナーや厚みのあるジビエ肉をステーキとし焼く 「 おー!なんか良い匂いする! 」 「 ワンッ!( うんうん! )」 遊んでただけのボリスくんはルナを連れて戻ってくれば、ロボは口を開く 「 御前は少し手伝え 」 「 えー、手伝いって何を?てか、今何やってるんだよ? 」 「 バーベキュー用のソース作ってる。ルディは野菜切ってるけどな 」 「 あ、無理っす。よくわかんないで待機しやす! 」 「 オイ 」 敬礼したボリスは、近くの椅子へと座りその横にはこっちを見てるルナの姿がある 矢張り、言葉がわかる為に躾が楽だったって社長が言ってたので、お利口ですね 私の娘達も、ロボが通訳してくれるようになって少し扱いやすくなりましたから… 「 さて、御肉が焼けましたよ。切り分けるのでお皿持ってきてくださいね 」 彼等のためにレアで焼けば、トングで抑えてステーキ用のナイフで切り、お皿を持ってきたボリスや咥えて持って来るルナの中へと、ウィンナーを込みで少しずついれ 手伝ってくれてる二人にも、皿へと乗せて置く 「 食べながら、やってください 」 「 おう! 」 「 ありがとうございます!いただきます! 」 「 いただきまーす! 」 「 ワゥーン!( いただきまーす! )」
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