3人が本棚に入れています
本棚に追加
「苺は、草になる。
草になる果実は、野菜である。
ゆえに苺は野菜である」
こんな話を聞いた。
三段論法だとこのようになってしまう。
苺は果物であることは疑いようがないが、
なぜこんなことになってしまうのだろうか。
このような例外はどこにでもあるものだ。
「一つの論には、必ず反論がある」
哲学者のカント派の批判主義の精神である。
人間の認識能力の限界を吟味する態度で、
すべての事象を検討する。
野菜と果物を分類しようとするとき、
定義を必要とする。
だが、明確な定義を論理的に決めると、
必ず例外が出てくる。
苺がどちらに分類できるのかを、
植物の形体的特徴から決めるからこうなるのである。
スーパーの店先に並んだ苺が、オレンジやリンゴと一緒に並べられることは、
ごく自然である。
一般的に味に酸味と甘味がある食べ物はデザートになることが多い。
苺はこちらの部類である。
ところで日本は法治国家であるが、
論理的な定義を明確に規定した刑法によって、
刑事訴訟が行われる。
すると誤審が多くなる。
過ちが起こると、さらに論理を細分化していく。
こうして素人には手が出せなくなった。
最初のコメントを投稿しよう!