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慌てて目を閉じたけど・・・うー・・・。光の線があちこちにある。ついでに点もある。目を閉じてるのにそこにある光が無くならない。
「いい子でいてくれたようですね」
「まぁ動けないだろうけどな」
「仕方ないよねぇ、暴れられたら困るもん」
勝手なことを言う奴らがいる。声の調子から推測するに三人だな?と、他に誰かいないかと気配を探るけど、そもそも気配なんて探れない。普通の高校生をなめるんじゃない。平和に何も無い日常をまったりと過ごしている高校生が、ある日突然攫われて?拉致られて?あ、召喚されてダンジョンに囚われの身なんて誰が思うよ。そんな日のために誰が気配探る訓練するんだよ。
恐る恐る目を開ければ、そこには―――。
「やぁ!はじめまして!」
明るく言うな、明るく。
「僕は南中学校校区担当、南川たける」
校区・・・?担当・・・?
「通称南のたけちゃん!」
通称って何。誰がそんな恥ずかしい呼び名で呼ぶの?
「よろしくね!シャッキーン」
キラリと音が鳴りそうなキラッキラの笑顔で自己紹介されたけど、実は目がまだ見えてない。シャッキーンとか言われても・・・。
「じゃあ、次は俺だな!」
さっきの『南のたけちゃん』は正面に居た。多分、声の方向からそうだと思う。そして次は右側から声がする。
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