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倒れた北山を助けるでもなく、かっこ悪いだのきまらないだのとお互い文句を言い合ってる三人に言いたい。
俺についてる諸々を外せ。そして解放しろ。
「「「ね?!」」」
ね?じゃねぇ。ってか何の『ね?』だ。
「ね?君もそう思うよね?」
「ね?東西南北あるんだから、担当は一人でいいと思わない?」
「そうそう、校区狭いんだしさ」
・・・何の話だ、何の。
しらん!
「んんん!」
いいから解放しろ!
「んんんんんんんんんん!」
ガムテープで抑えられた口をモゴモゴと動かして、できる限り俺の考えを訴える。
「ははははっんんんんーだってウケるー」
赤いヤツがその辺転げ回りながら笑ってる。
「ちゃんと喋ろよ、日本語話せんだろ」
青いヤツが不服そうに睨んでくる。
「まぁ、口塞いでるので話せないと思いますけどね」
黄色いヤツが神経質そうに左手で眼鏡を押し上げながら決まりきったことを言う。
だーかーらー!
「んーんーんー!」
外せっての!
「んんんっんん!」
文句をいえば笑い転げたり不貞腐れたり嫌な顔をしたり!だいたい、その学校の担当とやらに俺の何が関わってんだよ!
てか、俺、ひとっっっっつも関係なくね?
そしてその笑いやら不貞腐れやらをかき消すようにまた扉が開く。しかもさっきより更に大きな音を立てて。
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