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「遅くなって悪かったな」
バッチリキメ顔で俺の側まで来て「巻き込んで悪かったな」って俺の口元に手を持ってくる。
いだだだだ「だだだだだだだだ!」
ベリベリベリって音が鳴らないのが不思議なくらいな勢いでガムテープを外す佐久間はきっと悪魔なんじゃないだろうか。
「てめぇ!口が取れたらどうしてくれる!」
「口は取れねぇよ。あと口の周り真っ赤だな」なんて言いながら鎖を外し、手に巻きついていたタオルみたいな・・・っていうかどう見ても日本手拭いなんだが。
「ここどこ」
変な事に巻き込まれた挙句傷物にされて!嫁入り前なのに!嫁には行かんけど!
佐久間はすまんすまんと俺の頭を撫でて「お前誰?」と聞いてきた。
俺ほんとに部外者じゃーん。。。
もう、その場で膝から崩れ落ちたよ。悲しすぎてしくしく泣いちゃうよ?
「多分なんだけどな、お前、俺の弟と間違えられたっぽい」
・・・ぽい。・・・ぽい。・・・ぽいってなに。
「俺たち、市の教育委員会・・・の真似事をしてるただの一般市民なんだけど」
・・・・・・・・・泣いていいかな。
「各中学校の治安を陰ながら守ってたんだけどね、なんか最近になって方針転換されたみたいでさ」
・・・もうどうでもいいよ。訳分からん組織の方針転換なんて。ただの一般市民に拉致られてダンジョン送りなんて訳分からん。
「あ、ちなみにここは西中学校の裏の工場の倉庫跡」
は?いや、なんとなくそうかなーとは思ってたけど、やっぱりここは日本?ねぇ、じゃあここのダンジョン何?
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