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ピチャーン、ピチャーンとどこかで水滴が落ちている。そのせいか、少しだけ肌寒く感じる。
「ん・・・」
ここは、どこだ?俺は確か学校に居たはずだ。3時限目の物理の教科担任に渡すはずのノートを準備していたのだから。
目を凝らして周りを見渡せばそこは、洞窟のような場所。
・・・いや、洞窟になんか行ったことないけど。それでも、よくテレビで見るような岩山の麓から入るような洞窟じゃなくて、なんて言うか・・・ダンジョン?
・・・嫌いじゃない。嫌いじゃないけど、ここどこ。
水が上から漏れてるって事は川の下か?それとも泉とか?なんにせよ、この天井はそんなに長くは持たないんじゃないか?大雨でも降ってみろ、一発で落ちるぞ。
誰かー!いませんかー!
「んんんー!んんんんんー!」
と叫んだところで口が何かで塞がれているのを知った。魔法か?魔法なのか??
少しだけ動く唇に、その先の何かを知りたくて舌を動かす。
ほんの少し舌先に感じる何かは、よく知ってるようなそうでないような。
記憶を辿り似た感触を思い出す。
・・・・・・・・・ガムテープじゃねぇか。
なんだ?ガムテープのある異世界か?!
どんなところだよ。
だから、ここはどこなんだーーー!!!!!
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