はじまりは……

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止まらない… 「う〜ん、もう帰らないと…」 「どうせ誰も待ってないんだろう?」 「そうだけど…」 「じゃあ、俺と居ろよ」 チュッ、クチュッ 「ん〜」 いつも流される… 亮と再会したのは、3年前 まさかの同じ会社! 神奈川支社から本社へ異動してきた亮。 実は…高校生の時、1年間付き合っていた。 彼はテニス部の部長だった。 舞が入部して、すぐに告白され、付き合った。 楽しかったのに…大好きだったのに… 大学生になった亮が遊び人になり、別れた。 最悪な元カレだ。 もう会いたくなかったのに… 舞は、大卒で就職した。 食品製造会社の一般事務。 「22歳かぁ〜どうせすぐに辞めるんだろう?」と、 就活の時に言われ、あちこちの会社で落とされた。 「辞めません!結婚しません!」そう啖呵を切り、 採用された。だから、結婚に興味などない。 本当は、食品の研究の方がしたかったのに、 一般事務で落ち着いた。 そして、 24歳になった時、亮がまた目の前に現れた! 『終わった…』と思った。 「始まった!の間違いだろ?」 そこから… 私達は、そういう関係だ。 いわゆる都合のいい女。セフレ。 決して、愛などない。愛してはいけない。 亮も、面倒な付き合いはしたくないらしい。 だから、好きになってはいけない。 他にも、たくさんの遊び女は居るようだ。 見た目は、イケメンでモテる。 それなりの会社で働いているし、お金もある。 最初は優しくするから、すぐに女達は勘違いし、 「結婚して〜」と迫るらしい。 「そういうの、面倒なんだよ」 「だから、舞は最高の女だ」 「一生、俺と生きような」 「そういう言い方をするから、女は勘違いするのよ」 「だなぁ〜お前は違う。俺のものだ!」 「あっ…ん…バカな男…」 「賢い女だな、お前は…」チュッ 『自分が一番バカだと分かっている』 こんな最低な男が私の上司だ。
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