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アイデンティティとは、個性と言い換えられる。
個人、民族、組織、集団、国など、さまざまなレベルで使われる。
アイデンティティというと、皆で話し合って決めたり、昔の歴史を紐解いて軌道修正したりできるような気がする。
だが、個性というと個人のパーソナリティであり、簡単に修正できない気がする。
現代社会の問題として、個人が集団の中に埋没しやすい構造があげられる。
学校であれば、クラス、委員会、部活、友達の集団などさまざまな集団に属し、場面によってその集団のアイデンティティに支配される。
一度集団に所属すると、皆と違う方向を向くことが難しくなる。
思い切って逆らってみると、反発を受けて集団からはじき出される心配がある。
もしそれが仕事上の部署やプロジェクトチームだったら周りに合わせないと足を引っ張ることになりかねない。
このような社会で生きていると、個性を発揮することが重要な意味を持つ。
自分を押し殺して生活していると、ストレスがたまるので、趣味や家庭生活、遊びなどで自分の個性を確認する必要がでてくるのである。
ここでいう個性は誰にでもあるものであり、自分の力で修正できないものでなくてはならない。
他人と違うところがあればよい、という程度では自分という確固たる存在を確かめられないからだ。
だから現代人は「個性を煽られている」と表現されている。
本当に個性が大事だろうか。
自分は、個性を空気のようなものでなくてはならないと思う。
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