たとえ命が対価がだとしても、君とABCがしたいんだっ!

6/7
前へ
/7ページ
次へ
「ヤダよ」 「…………」 「君を絶対に独りになんかしてあげない」 「は、はぁ?」 「じゃあ、あのさ。逆に聞くけどね」 「な、なに?」 結構キツイ感じで言った後だからか、僕が声を掛けると彼女はビクッとなった。そんなリアクションも可愛い。 キスしたい位だ。 「僕からも一つ、君に尋ねるよ」 「…………」 無言をYESと受け取る。 というよりも、僕には何を言っても無駄だと思ってるのか、俯いてから上目ずかいで、 若干諦めが入ってるような顔をして僕を視る。 そんな顔もたまらなくいい。 なので、返事を待たず続けた。 「今、君は幸せ?」 「…………そんなのアナタに関係ないでしょ」 一気に不機嫌な顔になる彼女。怒りマークが見えそうだ。 ただもうそれが答えだ。 彼女は独りでいたいわけじゃない。 だから僕は思いっきり持論を述べることにした。 「なら君にだって、僕が誰を好きになろうが関係ないでしょ」 「は、はぁ⁉」 僕が独りになった時。救ってくれたのは彼女だ。 だから、独りになんてさせない。 「僕は君が好きで、君に触りたいし、出来たら君を抱きたい」 「ほ、ホントに馬鹿じゃないの。そんなことしたら__」 「死ぬかもしれないって? だからさ、それは僕の問題で君の問題じゃないでしょ?」 僕の事を必ずしも必要としてくれなくてもいい。 でも絶対に独りにはしない。 そんな決意と覚悟が伝わったのか、彼女は困った様な顔をした。 「そんなの……誰かを犠牲にしてまで、望むことじゃないでしょ…………」 彼女の頬を涙が伝った。 「なら僕は死なない」 「そ、そんなの」 ただの精神論だって? その通り。 「君が僕といる未来を望んでくれるなら…………。  おじいちゃんとおばあちゃんになっても、それでもずっと一緒にいたいと思ってくれるなら、 何があっても僕は絶対に死なない」
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29人が本棚に入れています
本棚に追加