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「誠人様……あぁ……」
俺を見下ろしながら英正は物憂げな息をつくと、汗ばんだ俺の太腿を愛しげに撫でてくる。
快楽の頂きから飛び降りたばかりの体にはささやかな愛撫すら凶悪で、思わず俺は頭を振り乱してしまった。
「はぁ……ッ、ま、待ってくれ……っ、少し、間を――」
「こんなに無防備で、何をしても私を覚えてくれる体を……愛さずにはいられないんです」
手を止めるどころか、未だ小さく脈打つ肉壁を煽るように英正は俺の腰を撫で、濃厚に舌を絡めるキスで俺の訴えを封じてくる。
絶頂で敏感になった口内は性器のように英正の舌に感じ、後孔は勝手にヒクヒクと脈動して快感を集めていく。
このままいけばキスと愛撫だけで達する。その間際――グチュッ。英正は逃げ場のない俺を大きく貫き、トドメを刺した。
「ンン――……ッッ! んっ……んむ……っ……ン――……ッ」
口を封じられたままの絶頂に視界が点滅する。あまりに甘くなり過ぎた快楽に呑まれて、口が緩んでだらしなくなっていく。
俺が達したことなど手に取るように分かるはずなのに、英正は何もやめてくれない。
埋まりながら休んで硬度を取り戻した英正の昂りは俺の奥を甘く狂わし、唇のまぐわいもねっとりと繰り返し、俺の口端からよだれを零れ落としていく。
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