●中断した代償

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●中断した代償

   ◇ ◇ ◇  宴の翌日、澗宇と侶普は帰路についた。  そしてその日の昼過ぎには、入れ替わるように澗宇の領土から資材が届いた。 「フッフッフッ……これで望んでいたことが叶います」  荷馬車に乗ったままの資材を目の当たりにしながら、才明が弾んだ声で呟く。  横目でその顔を見やれば、常時微笑んでいるような糸目でも分かってしまうほど、才明は満面の笑みを浮かべていた。  いったいどれだけ作るつもりなのだろうかと思っていると――ガッ。  不意に大きな手が俺の肩を掴んだ。  顔を見ずとも、肩にかかる重みで誰か分かってしまう。  ゆっくりと振り向けば、華候焔が色めきだった目を隠さずに俺を見下ろしていた。 「はっ……ぁ、ぅ……っ……ン……」  日が沈んですぐ、俺の体はいつになく昂った熱棒に貫かれていた。  寝台の上で俺は華候焔に背を向ける形でまたがり、両手首を掴まれ、何度も最奥を押し込まれて鳴かされる。  手で口を塞ぐことができず、甘く蕩けていく声が垂れ流しになる。  背を丸めることが許されない体は、華候焔からの快感に堪える術はなく、淫らに感じ入ってしまう。  昨日は英正の熱情をすべて受け止め、快楽の海に深く沈められてしまった体。  すぐに華候焔を中へと招き、息苦しさよりも先に甘さを覚え、より深い快感を覚えて堕ちていく。
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