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「ん、む……ンッ……ん、ぁ――」
口内の睦み合いだけで身体の奥が昂ぶっていくのが分かる。止まらない。華侯焔と違って駆け引きしない英正の口づけは、容赦なく俺を追い詰めていく。
もどかしさで飢えていた身体が激しく悦んでしまう。
そうして腰の奥から熱と疼きが一気に込み上げ、俺の中で大きく弾けた。
「んっ、ンン――……ッッ」
思わず目を固く閉じ、英正の腕を強く掴み、生まれてしまった快楽の波に押し流されまいとしてしまう。
俺の変化を感じ取り、英正がわずかに唇を話して俺の顔を見つめてくる。
そこに苦しさではなく、情欲に蕩けながら息を切らせた俺がいて、英正が小さく安堵の息を零した。
「大丈夫ですか、誠人様？」
「……ああ、問題ないから……っ……」
俺の様子が分かって、英正が再び動き出す。首元に顔を埋めて喉に吸い付き、手は腰や大腿を撫で回す。
華侯焔よりも焦らさない、確かな手付きと刺激。まだ中を暴かれていないのに身体の奥まで甘く脈打ち、快楽の底に沈んでいく。
吐息を漏らし、身を捩りながら英正に感じ入っていると、華侯焔と才明が俺を覗き込んできた。
「こんな男を誘う顔をするようになって……いやらしく育ってくれて何よりだ」
「なんと言いますか、魔性を帯びてますね。今の誠人様に誘われたら、誰も抗えませんよ」
目に灯した熱をさらに高めながら、二人は俺を観察してくる。
俺を見るな、言うな、と羞恥で頭を抱えたくてたまらない。
そんな抵抗感も、俺を必死に愛撫する英正によって、すぐに掻き消されてしまう。
身体が快楽を求めて止まない。感嘆の息をつき、華侯焔と才明の目をそれぞれ見やれば、二人の喉がごくりと動くのが見えた。
「……英正、少し離れろ。俺たちで愛でられるよう、体勢を変えるぞ」
華侯焔に言われ、惜しそうに顔をしかめながらも英正が身体を離す。
すかさず華侯焔は俺の上体を起こし、たくましい胸に背をもたれかけさせると、脇の下から腕を入れて胸を弄り出した。
「あっ、んん……ぅ……」
両胸の突起を摘まれ、こねくり回されて、俺の身体がビク、ビク、と跳ねる。うなじはかじられ、吸い付かれ、吐息がかかるだけでも頭が疼いて茹だってしまう。
英正は俺の痴態を凝視した後、はっと我に返り、俺の脚を開いて顔を寄せていく。
チュッ、とリップ音を鳴らしながら太腿の内側に吸い付き、舌を這わせ、丁寧に愛撫を俺に与えながら、秘所へと迫り――後孔にまで舌を伸ばしてくる。
「そ、こは……っ、英正、だめだ……あぁ……っ」
俺の静止を聞くどころか、火に油を注いだように英正が責めてくる。
唾液で潤いを与えられた後孔を、英正の指がなぞり、弄り、少しずつ解していく。
もう目の前がチカチカして、快感しか覚えられない身体に成り果てていく。
そんな俺の隣に才明は来ると、俺の手を恭しくそっと持ち上げ、弛緩して力の入らない指に口づけた。
「いっぱい悦んで下さいよ、誠人様。貴方様の喜びが、私たちの糧になるのですから」
糸目を薄く開き、恍惚の光を覗かせた才明に、演技めいたものは何も見えない。そこにはただ俺を求めるだけの雄がいた。
手の平や甲に口づけ、指を一本ずつ舐り、余す所なく俺を悦ばそうとしてくる。
三人の淫らな献身は、俺の痴態を当たり前のものに変えていく。
もう心ですら、このおかしな行為に抵抗を覚えることはなくなっていた。
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