俺はＶＲ中華風戦闘SLGで、体を褒美に覇者を目指す

●その顔が見たかった

　やっと自分の中を埋めてくれる。
　才明に拓かれていく感触に全身が淫らに疼き、肉壁が脈打ち、恥ずかしげもなく歓喜する。

　それでも才明の動きは遅く、すぐに埋まり切らない状況にもどかしさが吹き出す。

　潤んだ目を向けて困惑と懇願を滲ませれば、才明は口端をさらに引き上げ、より強い悦びを覗かせた。

「まだ足りませんよ……私が欲しいと、もっと強欲になって頂かないと……ここに欲しいのでしょ？」

　才明が俺の下腹部に手を伸ばし、臍の下を浅く押す。
　執拗に突かれ、快楽を覚えてしまった俺の底。才明の言葉を認めるように、中がキュゥゥ、と甘く引き締まる。

　この感触が良かったのか、才明の顔が快楽に歪み、悦びの吐息を艶めかしく零す。

「はぁ……一瞬でも気を抜いたら、我を忘れて貪りたくなってしまいますね。でも、それではもったいないですから……じっくりと味わって、生涯忘れられないものにしたい」

　緩やかに才明は腰を引き、抜けそうになる頃、またジリジリと中程まで繋がる。

　何度も、何度も、次こそ奥へ届くだろうという期待を俺に与えながら、前よりわずかに奥を拓き、すぐに引き下がっていく。

　頭がおかしくなりそうだった。深く一突きしてくれるだけで、俺の身体は大きく弾ける予感しかない。それだけを切望していると分かっているのに、才明はなかなか満たしてはくれなかった。

　それでも時間をかけて前進し、ほんの少し腰を突き出せば最奥を叩ける所まで才明は繋がり――動きを止めた。

　あともう少しなのに。
　堪え切れなくなった俺の身体が揺れそうになる。だが才明に強く腰を掴まれ、身を捩っても最奥には届かない。

　早く来てと、中が余裕なく脈打って才明を急かす。
　それでも才明は微動だにせず、俺を眺め続けるだけ。

　今にもはち切れそうなほど、俺の中で硬くなっているのに。いつになく熱を孕み、俺を求めたくてたまらないと訴えているのに。

　何をしても動いてくれる気がしなくて、俺はさらに目に熱を集めながら、口を開いていた。

「……明……才明……才明……っ」

　掠れた声で才明の名を呼ぶ。ひとつ呼ぶ度に、悩ましげに響いたり、泣き声のように聞こえたり、甘えたような色を帯びたり――身の内に溜められたものが、気まぐれに飛び出てくる。

　次第に声の揺れが大きくなり、俺の目から熱の雫が溢れた時。

「欲しいだけあげますから……私を求めて下さい、誠人様」

　才明がそう呟いた刹那――グッッ、と最奥が満ちた。

「――……ッッ！」

　声が出せなかった。
　一気に快楽の塊で殴り飛ばされ、身内を粉々に砕かれたような感覚。

　意識が一瞬飛び、快感の海に浮遊した無防備な俺に、才明が容赦するはずがなかった。