●再開は事後の続き

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 どうにか起こさないようベッドを抜け出し、さっさと着替えて肌を隠し、その気を起させないようにしなければ。  俺は息を殺し、そっと体を離そうと試みる。  背中からぬくもりが遠のき、これならいけそうだ光明が見えた直後、 「んー……誠人ぉ……」  華候焔が寝ぼけた声で俺を呼びながら、体から外れかかって腕に力を込め、俺を深く抱き込んでしまう。  抱き枕にしがみつくかのような扱いに、俺は反射で身を捩ってしまう。  逃れることなどできないのに。往生際悪く華候焔の腕から抜け出ようとしたが、離れる唯一の好機は完全に消えてしまった。  ぐるり、と俺の体が仰向けられる。  そして華候焔は当たり前のように俺へ被さり、眠そうなぼやけた顔のまま笑った。 「やっぱり来たな……よく逃げずに再開した」  俺のほうが領主で立場が上のはずなのに、華候焔は自分が主であるかのように俺を不敵に見下ろし、ゆっくりと口付ける。 「ん、ふ……む……っ……」  生々しく絡んでくる肉厚な舌に、俺の体は昨日の情事の疼きを思い出してしまう。  肌を重ね合い、熱を覚えながら繋がっていく――あの中を満たした感触が欲しくてたまらないと、体は昨日の続きをしたがる。  だが流される訳にはいかなくて、俺は敵わないと分かりながらも強靭な筋肉を宿した胸を押した。
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