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「まったく……早く済ませてくれ――んむ……っ」
俺の了承を合図に、華候焔が深いキスを重ねてくる。
乱雑に肌を撫で回して早々に俺の後孔へ手を運ぶと、指を当てがって軽く押してくる。
――ぬちゃっ。
昨夜の名残りは残ったまま。華候焔が指先を捻じ込めば、あっさりと呑み込んでしまった。
「あぁ……っ……ぅ……」
「まだ柔らかいじゃねーか。これなら昨日よりかは早く済むな……ああ、でも声は抑えておけよ? 他の連中に聞かれるからな」
ハッとなって俺は慌てて口を押えようとする。
だが華候焔に両手首を片手で掴まれ、上で押さえ込まれてしまった。
「口付けられないだろうが。聞かれたくないなら、根性で押さえてみせろ」
身勝手な宣言をして、華候焔は俺にいくつも唇を落とし、中を指でぐちゃぐちゃに掻き乱してくる。
「ぁ……ンッ! ……んぅ……く……っ……」
声を出すまいとしても、どんな刺激でも体が反応してしまい、押さえ切れずに飛び出てしまう。
昨日よりも早く無様な痴態を曝け出してしまう俺を、華候焔は嬉しそうに眺め、べろりと頬を舐めてくる。
「薬は抜けてるのに、いい反応してるなあ……好きなんだな、コレが」
グリッ、と指で中を強く押され、俺の意識が弾けた。
「アァ……っ! ……ぅぅ……」
「好い声だ……今からしっかり悦ばせてやるから、自分で四つん這いになれ。俺に尻を向けて欲しがれ」
快楽の熱に浮かれていた頭が、スッと鎮まり返る。
いくら関係を持ったからといって、自分からせがむような真似なんて……っ。
口を固く閉じながら首を振るが、華候焔はそれで引き下がるような男ではない。
笑いながら俺の中を指でこね、トン、トン、と甘い痺れが走る所を何度も押し上げ、俺の脳を快楽で貫く。
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