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俺が貸したブルーのダンガリーシャツに黒のレギンスを履いているさくらは、凄まじく可愛らしい。
もう、さくらの全てが輝いて見えて眩しくてしょうがない。
「ありがとう、嬉しいよ。
サンドウィッチはイギリスではお弁当の定番なんだ。
それに、俺のマミーが作るサンドウィッチに何だか見た目が似てて、ちょっとびっくりした。
ほんと、マジで嬉しい」
いやいや、ここでマミーの話なんか出さなくてもいいだろ?
俺が完全なマザコンだということがばれてしまう。
でも、マザコンなんだからしょうがないか…
そんな事を思いながら、そのサンドウィッチを手に取ってラップを剥がそうとした。
「専務、それは車の中で食べてください。
もう、時間がないですよ」
「あ、はい」
マジでヤバイ…
本当にマミーに似ている。
でも、どういうわけか居心地がよくてたまらない。
俺は時間がない事は百も承知の上で、また、さくらを抱きしめた。
感謝の思いを込めて、ねっとりとしたキスをする。
リビングには朝の陽の光が燦燦と降り注ぎ、ベランダに面した大きな窓から真っ青な空が見える。
この幸せな空気感にずっと浸っていたい。
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