慈恩にキュンです

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その御曹司は、意地悪だったり優しかったり、何だか訳が分からない。 私がぼんやり立っていると、慈恩はゆっくりと私の目の前へやって来た。 身長は180㎝くらい、横長の大きめの眼鏡はどうやら伊達メガネ? だって、二重の大きな瞳がくっきり見えるから。 鼻筋も通っていて肌もすごく綺麗… 何だか日本人じゃないみたい。 「遅刻の悪いイメージを覆すくらいに、いい働きぶりを俺に見せる事。 それ次第で君の処遇を考える。 フリージアで働く人間は、完璧じゃないとダメだ。 これから先は、こういう歴史的な建物がこの旅館のメインになっていくはずだから」 私はガックリ肩を落とした状態で、はいと返事をした。 遅刻をしてしまった自分を呪いたくなる。 働く人間としては最低な事だから。 慈恩はそんな私の肩にそっと手を置いた
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