物語のはじまりは

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物語のはじまりは

 「リナ~、リナちゃん!用意出来た?」  「待って~!ママ!パパ!すぐ行くから!」  この後あんな事が起きるだなんて、思ってもなかったよ。  私は15歳になるフルール・リナ。外国に行くと、リナ・フルールになる。  パパがフランス人でママが日本人。私はパパ似みたいで、金茶色の髪に深い青の瞳なの。  今日は習っているバレエ教室の発表会の前日リハーサル。    「忘れものはない?今回の眠りのオーロラは繭ちゃんだったのよね」  「1番上手いんだからもちろんでしょ。次に上手い日菜ちゃんがリラの精」  「リナはフロリナでしょ。今年から少しだけパドドゥするのよね。凄いわね!ママがドキドキだわ。どんな男性ダンサーと踊るのかしら」  同い歳の繭ちゃんや日菜ちゃんはいつもコンクールに出ててすごく上手だけど、私はまだ先生にコンクールの話をしてもらえない。でもママはいつも褒めて応援してくれる。意地っ張りな私は素直に返事が出来なかった。  「知らなーい。今日会うんじゃない?」  パパの車で髪の毛をセットしてもらいながらママと話をしていたら地元では有名な大きいホール会場に着いた。  「リハーサル終わったら、また連絡してね!パパと迎えに来るからね!」  「わかった!!」  パパの車を大きく手を振り見送ってから、ホールに入った。  お教室のみんながほぼほぼ集まっていた様子。仲の良い友人を探していたら、私に気づいた友達が呼びかけてくれた。  「リナ遅〜い!」  「ごめんごめん!」  みんなでわいわいと楽屋に向かって歩いていたら、ふと使わないはずのリハーサルルームの奥に何か光って見えた。  「ごめん!先に行ってて!」  気になりリハーサルルームに寄って行く事にした。そっと電気をつけると奥に青い羽根が落ちていた。  「何だろう?衣装のかな?」  先生か会場の方に渡そうと屈んで手を触れた瞬間、羽根が光りびっくりして落としてしまった。  「何何何?!」  もう1度と、しっかり握って拾いあげたら真っ白い光に包まれて……    「フロリナ様、フロリナ様」  誰かが誰かに呼びかけてる?  「そろそろ起きてくださいませ。フロリナ様」  「私?!」  「そうですよ、フロリナ様。もうすぐシャルマン王がいらっしゃるので、ご準備されないと」  メイド服?を着た私より年上のお姉さんが、うたた寝していた私をソファーから起こして何か話しかけてくる。王さま~?!ってゆーか、私、リナよ!  「あの、鏡ってどこですか?」  あちらですよ、と言う方角を見て驚いた!お城?ここお城?華やか~な高そう~な家具に広いお部屋。  恐る恐る鏡をのぞき込むと、…私だった。な~んだ。私じゃん!  「確認されなくても、充分お綺麗ですよ。きっとシャルマン王もフロリナ様を気に入りますわ。でも、素敵なドレスは全てあの意地悪母子のトリュトンヌ様に盗られてしまって。せめて髪型は凝らせてくださいませ」  あ、顔は私のままだけど、髪の毛は私より長くて明るい色だ。パパみたいなブロンド。瞳も少し薄くなってるかな?光の加減でわからないや。  それにしても、わからない事ばかり。聞いてみよう!  「あの、私は誰ですか?そして、ここはどこなんですか?」  「え?!」  メイドさんらしき人は驚いてヘアブラシ落っことしちゃった。  
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