物語のはじまりは

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   メイドさんはすっごい驚いた顔した後、泣き出した。  「だ、大丈夫ですか?」  「あの!トリュトンヌ様のせいで~!」  泣き崩れたメイドさんが言うには、今朝、食事の後にフロリナ王女は義理の姉のトリュトンヌに階段から突き落とされたらしい。それで、さっきうたた寝していたみたい。  え?私、命狙われてるの?  「お可哀想なフロリナ様~!ショックで記憶を失くしてしまわれたんですね~!」  そういう事にしててもらおうかな。信じてもらえなくて、頭おかしい人って思われても嫌じゃん。  「何もわからないから教えてくれます?」  何か王女様とか言われてるから、ちょっとお上品に話しとこ。    私はフロリナ王女で、父の国王は母の死後再婚して、その継母は連れ子のトリュトンヌといつも王女に嫌がらせをしていたみたい。  国王は、母の死後全てに無関心になってしまい王女には味方がいないみたい。  「でもその前王妃に似たフロリナ様の美しさは有名で、フロリナ様に会いに隣国のシャルマン王が近く来られるのです。良い方で、上手くご結婚になればお幸せに過ごせるのではと、私共皆で願っております」  え?!結婚?!私まだ15歳!  でもなんか言い出しにくい雰囲気。なんで王様?王子じゃないの?自慢じゃないけど、私、小学校から女子校で男の人の免疫ゼロよ!せめて初めてのキスくらい相手選ばせてよ。  髪飾りが無いみたいで、生花を編み込んで可愛いく仕上げてくれてる。嬉しいけど、王様の為ってゆうのは微妙。  「ねえ、シンプルなこんな服とかどう?」  目立ちたくないからね。クローゼットから地味な薄いグレーのワンピースを選んだよ。  「まぁ!お顔立ちの華やかさが際立ってお綺麗ですわ!」  私、一挙手一投足褒められてない?今まで同じ顔で生きてきたけど、ここまでもてはやされた事ないけどな。  準備が出来て謁見の間とやらに案内された。でも継母に門前払いを受けた。  メイドさんや、案内の騎士の方は怒ってくれたけれど、王様に会わずに済みそうで私は内心ホッとした。  「外のお庭を案内してくれませんか」  可愛いくおねだりしてみた。    花が盛りの綺麗な庭園、嬉しくなって、思わず、踊り出してしまった。スワニルダの音楽を口ずさみながらステップを踏む。くるくる回って、目の前に人!!危ない!  思わず閉じた目を、そっと開けた。  ものすごーいイケメンさんの腕の中の私。回転なんて凄い勢いなのに、抱きしめて支えてくれたんだ。  「ありがとうございます」  腕を解いて離れてお辞儀をした。    「こちらこそ、役得でしたよ。花の妖精」  と優しく笑ってくれた。  「勢い強くて、ごめんなさい。お怪我はないですか?」  男性はそっと私の手をとり、跪いて口付けた。  「貴方が、フロリナ王女ですね。私はシャルマンと言います」  
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