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何年も前のことだ。
俺に母親も父親もまともなのがいなかった。記憶にはない。生まれて一ヶ月。ほとんど生まれた時と体重も変わらなかったそう。
父はギャンブルに明け暮れ
母は別で男を作る
俺は四歳にして現状を理解した
兄は歳が結構離れていて十四歳。十歳差だった。
カッコよくて綺麗な兄。対して何も持たない自分。
父も母もまともではなかったが兄のことを愛していた。そして俺はただの母と父の満足に付き合わされたただの欠落品だった。
兄は帰ってこない。ギャンブルをしていて、男を別で作っていて、という両親だが兄に使う金はあったようで、全寮制の金持ちの学校へ行かせていた。
学費?聞きたくもない。借金かもしれないだろう?
俺は本当に四歳なのか
転生してきたのでもないくせにそんな事を考えていた。
ある日突然両親も兄も帰ってきた。俺は厄介払いされ、妙にでかい家の地下室__折檻部屋に閉じ込められていた。
そこで知る。
兄は俺の存在を知らなかった、と。
俺は兄を知っていた。でも、話したこともあった事もない。ただ狭い戸の隙間から憧れの兄を覗いていただけなのだから。
厄介払いされ数時間経った頃、コツコツと足音が聞こえた。俺は出来るだけ息を殺して“いい子”にしていた。
ギ、イィ…と戸が開く。
「おい」
「…は、い。ご主人様」
実の息子に“ご主人様”と呼ばせるなど今更ながらいいご趣味だ。
「今日は客がいるからな…二時間だ」
何がって?この年で分かった俺は本当に天才だったんだと思う。子供の脳がすごいのか。
俺は趣味の悪い鎖、猿轡、手錠、足枷etc…の付いているベッドへ足を運んだ。
その中でも最も悪趣味だったのが
「早く脱いで来い」
四歳の息子で性処理をする____
普通じゃ考えられねぇだろ?
四歳でも普通じゃないことくらい知っていた。それは愛があってするもの、互いの合意なしにしてはいけない、普通男女との行為。
四歳なんて幼児と普通はしない、してはいけないこと、と。
頭は回っていても、本能では逆らえない。負けてしまう、刃向かえばもっとひどくなる。
(いつもなら一時間で終わるのに)
そこで初めて兄を恨んだ。羨んではいたが恨むことはなかった。自分のようになってほしくない。そう思っていた。
***
次ページから最悪ですがまだ序章です!主人公は現在高一です。読みたくない方は次ページは飛ばしても何てことありません(無いように頑張って作らせていただきます!)
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