序章

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「あ、、、」 俺だけの、誰もいなくなった暗い部屋へ入ってきたのは 父でもなく、母でもなく 兄だった。 「……」 なんと言えばいいのだろう?兄上? だめだ。父に殺される。では、客人?それもそれで怪しい。そもそも俺が侵入したと思われるのでは? どうしよう 俺は初めてここまで焦った気がする 「大丈夫だよ、あの人たちは今いない」 「……っ、ぇ?」 「大丈夫だよ。君は僕の弟…じゃないかな?」 「な、んでですか。そんな、わけ」 「こんなに僕の幼少期に似てるんだ。それにあの夫婦の髪とは違う純黒だ。僕の弟以外にありえない。ここの家にいるんだしね」 どういうことだ? あの夫婦? ここの家? 俺は兄は一体…? 「あの両親は偽物だよ」 「に、せもの?」 「うん。僕たちの本物の両親はあの夫婦に騙されて死んだんだ。僕の…いや、なんでもないよ。それで、僕には何もなくなった。でも、今君が現れた。僕に生きる意味ができた。」 「?」 「君は僕の生きがいだって事だよ。僕を助けてくれたんだ。だから次は僕が助ける番。君の名前は?」 「…レオです」 「僕はレンだよ」 「あなたは、なぜ奥様とご主人様のところにいるのですか?嫌いなはずでは?」 「僕はね、大事なものを奪ったあいつらは嫌いだよ。でも僕が今生きるためにはあいつらを利用するしかなかったんだ。それであいつらも生きるために僕が必要だった」 「なぜですか?」 「僕たちの両親を殺した理由を知りたい?」 「…」 「やっぱり「いえ、教えてください」そうだね」 「両親はとても高貴な血の家系だった。僕はそのサラブレッドってとこかな。要領がよく、全ての事に関してうまくいく、みたいな子供みたいな感じだよ。レオもそうだったんじゃないかな?二歳の頃には常識少しは覚えていたんじゃない?」 「はい」 「発達障害って知ってる?そのまんま。発達が遅れることだよ。でも、僕たちはその逆なんだ。早過ぎる。それが何よりの証拠なんだ、僕たちが兄弟なのはね。あの人たちはその血を売って稼いでいるんだよ。」 「…」 衝撃だった。もちろん、【気持ちが悪い】ともあるが “俺は血を抜かれたことが一度もない” つまり、兄から抜いているのだと こんなに優しい人へなんて仕打ちなのだろうか。 それこそ俺にしておけばいいものの。 「僕はね、嫌だった。でも、自分の()で得たお金で今はいいところに行っているんだ。ちょっといろいろとすごいところだけど(意味深)、自分の持っている力を存分に発揮できる場所なんだ。だから、せめて卒業するまでここにいることにした。」 「そうですか」 なんだ、この人はもういつでも抜け出せる状態なんだ。 羨ましいと思った。 「でもね、僕は最後の仇討ちとしてこの人たちから逃げようと思うんだ、レオをつれて」 「はい?なんでですか?」 「僕が逃げても同じ血をもつレオがいたら同じだ。それにレオもこんなところにいないで外の世界を見よう。」 そういうと兄は立って座る俺へ手を伸ばした。 まるで “ここから先は自分で決めろ” “自分で立ち上がるんだ” そう言われていた。 兄の手は細く、白く、綺麗だった。俺の手は傷だらけ。兄に比べては汚いものだ。兄には失礼だが、そんな腕が折れてしまうのではないかと思った。 でもそんな兄がとても頼もしくみえてしまった。 「一緒に連れてって……」 俺は微笑む兄の手をとった。 *** 俺の事、兄のことについて聞いた 〈兄〉 ・本名は神崎レンではなく紫乃宮(しのみや)レン。 ・現在は高校一年15歳であと少しで誕生日 ・今日は八月半ば、夏休み ・高校の生徒会庶務 ・十一歳でこちらに来た ・中学までは普通のところに通っていた ・すでに大学卒業レベルまで勉強ができて、今はハ○バード大学レベルの勉強を自主的にしている ・ある族の幹部をやっている とか。 〈俺〉 ・生まれてすぐに神崎家へさらわれた ・今は四歳で誕生日は冬の二月(真っ最中) ・(一度も勉強をしたことないが兄がやれというのでやった参考書から)すでに中学校入学レベルは余裕であること ・普通よりも小柄だということ とかだ。 因みに兄は純黒と言っていたが、正確には紺桔梗色(こんききょういろ)が入った黒で光があたるとほどよく反射して烏の濡れ羽色になる。 それが紫乃宮家の特徴らしい。そして、今世界にいる紫乃宮家の子孫は兄と俺だけらしい。 血の売値について聞いた。 1ミリリットルで場所や売り相手によっては一万から十万で売れるらしい。 そのため、誘拐を雇う貴族や研究者に兄は日々追われている。学園内にいるときは安全だとか。しかし、兄は神崎家を名乗ってからは狙われる頻度が格段に落ちたらしい。しかし、十一歳まで紫乃宮と名乗っていたのだ。(本当の)父さんと母さんの知り合いやお得意様にはどうしても狙われてしまう。もちろん兄や、もうほとんど存在しないとされている紫乃宮家を支えてくれている貴族様もいるらしいので安心だ。 俺は兄と一緒にいればなんでもできる気がした。とはいっても俺にはなんでもの範囲が狭い。“この部屋から出ること”だけで“なんでも”な気がした。 *** 「たらたらたらたらと長話して申し訳ない。設定とかについては一スタで、読めるようにする、というかこいつにさせる。時間はかかるが。長話をした(しかもまとまってない文才なしの説明)文句は作者に言ってくれ。」 『えwちょw責任放棄やそれwww主w人w公wやってくれやwww』 「俺は好きでこんな目にあってるんじゃ『え、好きでやってたらマゾでしょw』死ね。」 『死ねもらいましたぁぁ』 「……」 『申し訳ありませんでした(*≧∀≦*)テヘ』「死ね!きもい作者」『おっふwww』
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