一章

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「なぁ、お前何してんの?」 猿かよ…と呟いて声をかける。 「ん?お前も転入生か?」 「え、まぁそうだ」  目の前に降りてきた(落ちてきた)人は、濃い桜色、梅色の髪をし、目は紫色に近い青色の少年だった。多分年も変わらないだろう。身長は俺よりやや高め。the・美形って言うイケメンだった。 「ふーん?あ、俺ね狗飼〈イヌカイ〉って言うんだ。お前は?」 「え、俺?」  狗飼と名乗った彼は見た目とは裏腹で言葉にはどこか棘がある。というよりも中身はヤンチャなようだ。 「お前以外に誰が居んだよ」 「か、神崎」 「名前は?って俺も言ってねぇなw俺は作楽〈サクラ〉。狗飼作楽だ。俺のことなんて呼んでもらってもいいから。」  さっきの棘はどこへやら。話しやすい雰囲気になった狗飼。 「俺はレオ。レオでいいよ。よろしく狗飼。」 「おい、俺も作楽でいーよ。」 「わかった。よろしく、さくら」 「おう。」 「なんでお前はこの学校に?俺はさ、すぐカッとなる性格だからさ前の学校でちょっとやらかしちまったんだよな。」  やっぱりと思いながらも返事を返す。 「そうなんだ。俺は…普通の高校に入学したんだけどやっぱり兄さんが昔行ってた高校が気になって転校することにしたんだ」 「へぇ、レオの兄貴が?結構凄い人?」 「あぁ、一年で庶務だったよ。」 「じゃあ三年は会長とか?」 「どうなんだろ、聞いてないんだよね」 「そっか〜。でも多分記録あるぜ?兄貴に聞いてみるわ。」 「兄貴?生徒会の人?」 「レオにだけ教えてやるよ。」 「え?」 「理事長なんだよ」 「まじで?」 まさかここの理事長だったとは。ならば多分では無いと思う。理事長は兄さんの同級生と聞いている。 「もう二十六か」 「兄貴のこと知ってんのか?」 「なんとびっくり兄さんの同級生だぞ。」 「まじで?」 「俺もまさかさくらの兄さんが理事長だとは思わなかったから。」 「兄貴に会ったことは」 「ない」 「じゃ、この後会いに行こうぜ?」 「おう」 「その前に門開けてもらわないとじゃない?」 *** すみません!ここのページを変えさせていただきました。申し訳ないです!
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