絶望

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 私は今、次なる行き先に向かうべく、荷台の上に転がされている。あの時死んでいれば良かったのだが、不幸にも生き残ってしまった。  どれくらい経過しただろう。まるで地獄への道を走っているかのようだ。このまま着かなければいいのに、と何度懇願したことか。  次の行き先を、大まかだが私は知っている。運び出されるまでの間、監視官から聞かされた。面白がるような口調は、最早人間のものではなかった。 『次に行くのは実験場かな。それか性奴隷か暴力専用の奴隷になる為に、酷い主人の家にいくかもな。あるいは、解剖施設にでも着くかもなぁ、ははは』なんて監視官の声が蘇る。  いずれにせよ、欠落品でも買い取ってくれる場所であることは確かだった。生かされても殺されても、結局待つのは地獄でしかないのだ。  浮かび出した星を前に、再び涙が溢れ出した。時間の経過が、とにかく恐ろしかった。    どうして生まれてきたんだろう。必死に生きてきたんだろう――殺していた問いが全身を叩き付ける。  なんて、分かってるよ。きっと意味なんてなかったんだ。そうだ、その通りだ。  いつもと同じ回答を見出し、納得できないまま飲み込んだ。
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