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部屋着に着替えた快大は、一人で深優の作った夕飯を食べながら、ケーキを買ってくればよかったな、と思った。
快大が二人の顔を思い出して無意識に頬を緩ませていると、深優がリビングにやってきた。
冷蔵庫からミネラルウォーターを出すのを見ていると、深優が冷たい視線を投げてきた。
「なにニヤニヤしてるのよ」
「んー? 今日も深優が可愛いな、と思って」
快大が笑えば、深優はさらに訝しげになる。
「コンタクトの視力合ってないんじゃないの」
「あのさ、茉莉となんかあった? 」
快大は努めて優しく聞いた。
すると深優はペットボトルが凹むぐらいの力で、顔をこわばらせてしまった。
「……アンタにはわかんないわよ」
それだけ言うと、深優は早足でリビングを出て行ってしまった。
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