記録

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 これが読まれているといことはきっと僕は死んでいるでしょう。  もちろん僕が手帳を落としていたり…スリに遭ったりしなければですが。  それはともかく、これを書いたのは親しくないとはいえ僕がどんな風に死んでいったのかを家族に知っておいてほしかったからです。  人間というのは不思議なもので死ぬ時を覚悟するとなぜか家族のことが思い浮かんでしまう…というのももちろんあるでしょうが、僕の家族にも危険が及ぶかもしれないからです。  というか、あなたも危ないかもしれません。こうして間接的であれ僕と関わっているのですから。脅すような言い方に聞こえてしまうかも知れませんが、とにかくこの手帳は僕の家族に届けてください。
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