1、リアル

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「で、マッチングアプリって何?」 「それは忘れて!しずちゃんには無理だし騙されて終わりそうだから」 「失礼な。私は大人だからね」 「いやー、マジで心配になるよ。アプリよりインスタとかで推しを探してリハビリしたら?」 「推し?」 「ちょっと待って。『推し』が分からないとか言わないよね?」 「……推してる人?」 「疑問形だし。そう推してる人であってるよ。しずちゃんも推しを見つけてみたら?」 「んー、ちょっと面倒……」 わざわざそんな事をするの? 推しって、自然に出来るもんなんじゃないのかな? 「ちょっとみんな!しずちゃんに推しを探してあげて。細マッチョで腹筋バキバキ」 「「「「「はーい!!」」」」」 キャプテンの言葉は絶対。そんな感じだけど実際は面白がってる。 「しずちゃん、腹筋はシックスパック?」 「割れてればいい」 「しずちゃん、毛は?」 「毛?」 「今は無毛が人気なの。手足はもちろん、体毛もヤダって皆言ってるけど」 「ハゲは嫌」 「しずちゃん、好きなスポーツは?」 「やっぱりバレーかな」 「しずちゃん、相手の身長は?」 「私より高い人」 みんなが入れ替わり立ち替わり聞いてきた。
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