70、ビーチバレー選手ケア2年目の夏

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「で、アスケアの方は大丈夫そうなの?」 「うん。全然大丈夫」 「そっか。半年間だけの選手復活の件は?」 「言ってない」 「え?」 「あ、魔女たちには言ってあるけどね」 「会場で会ったら驚くでしょ」 「まーね」 「半年だけでいいの?」 「とりあえず半年間だけやってみる。桜さんもそれで良いって言ってたしね」 「静流のサーブが取れなかった淡路さんがきっかけで静流がビーチデビューかぁ。なんか面白いよね」 「ほんとソレ。淡路さんに巻き込まれた感が半端ないんだけど」 「でも、楽しいんでしょ?」 「うん。まだ満足に動けないけど、面白くって仕方ない」 「こうやってハマっていくんだよ」 「とりあえず半年間だけだし」 そう、淡路さんのお陰で?ビーチバレーをやってみる事にした。 ペアのお相手は淡路さん所属先の青柳桜さん。 今年に入ってから、仕事の合間にトレーニングをしてきて、仕事の引継ぎもしてきた。 桜さんは昨年末でペア相手が引退によりフリーになった。 そのタイミングもあって、私とペアを組んでくれることになったんだよね。 私みたいな素人相手にペアを組んでくれるのはある意味幸運であるし、プレッシャーでもある。 女子は男子と違い、同じ人とペアを組み続ける。 やっぱり相性もあるし、男性みたいにおおらかではいられないし。 コミュニケーションがとにかく大切なんだと思う。 桜さんは思いっきり体育会系だし、言葉がストレートでたまに刺さるけど、裏表がない分、言葉の裏を考えないで済むから気が楽なんだよね。 まだまだ思い通りに動かない身体に、凹むけど、でも楽しくって仕方ない。
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