しのぶる想いを笛に
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『浅井の、織田の……我等の血筋を、護り継いでいっておくれ』 母上の、最期の言葉にして願い。 初姉様は終ぞ、高次殿との子は成せなかったが……代わりに私と姉上には、それぞれ嫁ぎ先で子宝に恵まれた。 こたびの戦で、どちらかが滅びようとも我等の血は残ってくれる。 どんな形であれ、亡き母上との約束が護れる。 だから後は――――秀忠様と運命を共にしたい。今はただ、それだけが望みだ。 .
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