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ただ強く
先生、僕達の生きる意味って、何なんでしょう?
「先生ー!マルク先生ー!」
「おぉ、ルマ」
ルマが花を手にマルク先生の元へ走る。
僕はその後ろを歩きながら向かう。
「マルク先生ー、私お花を摘んだの!見て見て!」
手に持っている花をマルク先生に差し出す。
「おぉ、綺麗だね」
「うん!」
風が吹き、野原の草たちが揺れる。
ルマの隣にたどり着くと、僕達二人にマルク先生は、
大きな手で頭をポンポンと撫でた。
「強く生きなさい。自分らしく、自分の色で」
ルマは何を言ってるのかわかってなさそうだったが、
僕の心には残った。
「うん」
僕はコクリとうなずく。
生きなければ。
生きなければ。
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