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「お前の右目に、力を感じるよ。お前の右目は真実の姿を映す。鍛えればもっと色々見えるようになるかもしれないね。
冥府の番人の目は特別でね。私は、更に過去も未来も見通せる」
あ、篁さん、自慢だな。なにげに「自分の方が上だぞ」って自慢しているの鈍い私にも分かっちゃったぞ。
「お前の右目は、いつからそうなんだい?」
いつからって、視力が落ちた時の話かな?
「めっちゃド近眼で、右は0.1切ってます。それで10歳の時からメガネっ子です」
「その目、大事にするんだよ。妖を見抜く冥府の番人の目だ」
ん?
ということは、私、10歳から色んなものが見えてたの?
全然気づかなかったけど。
「お前、普段は眼鏡とやらをかけているんだろ?」
はい。
「だから、普段は見えないのさ」
なんだか、ややこしいな。
「へえ。あ、左は?
左は0.2もあるんですよ。調子いい時は0.3まで見えることあるんですけど」
調子いい時……視力検査でカンが当たるとき。ちなみに右はどうあがいても、0.1以上当たらない。
「残念だけど、左は普通だね」
うーん。なんだか微妙だわ。
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