8月13日

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 庭の奥には風流な池があったみたいだけど、今はすっかり干上がっている。その池を縁どるように石が置いてあった。 「古い家だからなぁ」  父は縁どっていた石の一部が転がったものと思ったようだ。 「ぬぬ? 意外に重い……」  一人では無理だと思った父は 「おうい、日向。手伝ってくれ」  刈った草を小さく丸めてはゴミ袋に詰めてた私を呼んだ。  父と二人でよいしょっと持ち上げる。二人だと、意外に石は簡単に持ち上がった。それを池の縁に置き、元の位置に戻したつもりだった。  そんな感じで大体庭が綺麗になった頃、虫嫌いで手伝わなかった母が「二人とも、お昼はソーメンでいい?」と声をかけてくれたので、お昼ご飯にしたんだった。  今にして思えば、あの石は本当に重石だったのかも―――――。
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