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「おや。お前は……?」
いつの間に現れたのか。
周りにぎゃぎゃぎゃっぎゃと喚くあの生き物をいっぱい引き連れて、赤土の大地に人が立っていた。
(あ、逆だ。きっとこのちび鬼ちゃん達が、この人を連れてきたんだ)
なんとなく、そう感じた。
狩衣っていうのかな。国語便覧の古文資料に乗っているような服装の神社の神主さんみたいな人。
「お前、こちらに引っ張られちゃったんだね」
なんとなく訳知り顔だ。
勝手な解釈だけど、ちび鬼ちゃんが頼りにしているのが分かる気がする。
私はちび鬼たちでは話にならなかったし、やっと話ができそうな人に会えて嬉しかった。
初対面だけど、図々しく
「あなたは……?」
と尋ねた。
「それにここは……?」
改めて周りを見渡した。
草木がまばらに生える赤土の不毛な大地。
なんだか赤が多い世界で、それがチカチカして、目に刺さって痛いくらい。
そして、……え?
なに、あれ?
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