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「何？ それ」
今度は篁さんが、意味が分からないようだ。
「この間、暇だったんで自分の苗字をちょっと調べてみたんです。全国で５５番目に多い名前でした」
「そう」
頭いい人なんだろうな、篁さんは。私と違ってストンと理解したみたい。
「日向のもう一つの質問は『ここがどこか？』だったね」
「はい」
「ここは冥府だよ」
「めいふ……？
京都府とか大阪府なら分かるんですが」
どうしよう。もっと地理を勉強しておけば良かった。他に府が付く県は、何かあったっけ？
「分かりやすく言うと……『地獄』」
「え？ ええ？！ 地獄？！」
私は驚きのあまり声が裏返っていた。
「じゃあ、私は死んじゃったんですか？ 閻魔様のお裁きも受けずに地獄行き？」
「そうなるね」
「えええええ！？」
あんまりだぁ！
いつ私は死んだんだろう。
まったく覚えがない。
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