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(済)(イ)第一話「おばちゃんと僕と新開地と」
僕の仕事場は、神戸の新開地と言う所。
どんな所かと言うと、まあ、簡単に言うと神戸で最も下町。
そんな関西の下町ならではの、こんな一コマ。
――――
公園前の信号を待っていると、
いきなり後ろから肩をたたかれて、
「急に寒なったなあ」
振り返ると、見知らぬおばちゃん。
おばちゃんが言う。
「風邪に気ぃつけや」
「は、はい」
(おばちゃん、通り過ぎる)
と、また、肩とんとん。
振り向くと、新たな見知らぬおばちゃん。
おばちゃんが言う。
「あんた、知らんおばちゃんに肩たたかれとったやろ、ぎゃはは」
(あんたも、知らんおばちゃんや!!)
<おまけ>
同じく信号を待っていると……。
(もちろん知らないおばちゃん)
「あのな兄ちゃん」
「はっ はい」
「ウチな」
「…はい」
「うふふ」
「……」
「今からな」
「……」
「カ・ラ・オ・ケ、な」
「……」
「うふっ」
「……」
「行・く・ね・ん」
「……」
「♪うふふ ♪♪うふふふっ」
「………♪」
なんだかよくわからないが、とても幸せそうなおばちゃんに声かけられて
僕も朝から♪♪♪ ♪♪♪
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