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救命ヘリ マテオの語り
「緊急の連絡です。カプリ島の青の洞窟で船が衝突する事故があり、外国人二名が海に投げ出されました。一人は心停止、一人は胸に深く傷を負っているとのことで、両名共引き上げられ、すぐそばの浜に向かっております。救命ヘリがもうすぐ浜に到着予定であり、二名を収容したらこの病院へ向かいたいとの連絡です」
「了解、到着予定時刻を教えるように行ってくれ」
またいつもの日常が始まった。
この騒がしさがこの病院の特徴、それは南イタリアには馴染まないという人もいるけれど、アメリカで修行した俺にとって、本来病院とはそんなものだと思っている。
病院は遊び場ではない、見舞いに来るところでもない。生きるか死ぬかの修羅場なのだ、特に救急外科は。
ほどなくしたらヘリが到着すると連絡があった。
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