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 1畳もない程の薄暗い個室で、パソコンのモニターだけが煌々と光を放っている。  眩しい、と目を閉じた。そのままごろりと横になり、ようちゃんの帰りを待つ。  隣の個室から男女の睦み合う声が聞こえてくる。壁を叩いてやろうかと思って、やめた。ここはカップルシートなのだから、そういうことをやるのも一応、黙認されている。  仕方なく傍に置いたリュックからイヤホンを取り出し、耳に突っ込んでスマホに端子を挿す。適当にプレイリストを選び、再生してそちらに意識を集中させた。  横浜駅前のとある漫画喫茶。1週間前から私とようちゃんはここに滞在している。店員からはきっと、こいつらいつまでいるんだろうって思われているに違いない。  仕方ないのだ。私たちには行くところも家もない。  私とようちゃんは、駆け落ちしてここまで来たのだ。
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