あみぐるみあみ

　その後、私はいくつものあみぐるみを編んだ。
　最も、アルパカ以降はもっと簡単なものを編み、慣れてきたらその都度、難易度を上げていった。今ではアルパカよりも難しいものも編める。
　それらのあみぐるみは、上手に編めたものは家族も褒めてくれたし、いくつかは友人にプレゼントして喜んでもらえた。バザーに出したら、大盛況で売れたものもある。

　そして、あみぐるみ作りが上達した今でも、私の机の上には不格好な白いアルパカが飾られている。
　一番初めに作ったこのアルパカが、自分が作ったあみぐるみの中で、一番愛おしい。
　歪んで傾いていても、左右の耳が違っていても、そんなことは私にとって何の障りにもならないことなのである。

完