アイリス

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「ごめんね、驚かせて、いつ話しかけようかと思ったら、いつの間にか家に入ってたんだ・・・」 驚きのあまり開いた口が塞がらない。 そして思ったことが口に出てしまった。 「本当に幽霊?」 「うん、そうだよ、死んでるよ」 そう言われても信じ難かった、会話もできている、そして何をするわけでもない。 顔も鼻筋が通っていて、笑顔がよく似合う20歳ほどの女性の方だった。 「えっと、なんでついてきたんですか?」 「あなたの現世を幸せにするためにやってきました」 彼女は屈託のない笑顔でこちらを見ている。 「幸せ?」 「そう、幸せ」 「ということは俺が幸せだと思わないと消えないって事?」 「う~ん、そこらへんはわかんないや」 とんでもない厄介なものに憑かれてしまった。 非常に困った。 「なんで、俺が幸せに?」 そう言うと彼女は腕を組み困った顔をしながら話した。 「神様の気まぐれじゃない?」 そんなもん合ってたまるかなんて思った、しかしそのレベルの話じゃないと納得できない自分もいた。
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