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「クロスロードの靴」 75 「詩集のあとがき」
「あとがき」
今回、私の作品を詩集として出版できたことはとてもうれしく思っています。
今まで他人からいい評価をしてもらったことのない私が、やっと夢のスタートラインに立てたのですから、救われた気持ちです。
なによりも私の書いた作品を、これからも出版社の方に読んでいただける窓口が開けたことはとても感謝しています。
私の作品は足跡のかけらを拾い集めているようでした。読んでいるとあの頃の自分を思い出します。私にとっては大切なものばかりです。
しかし、これからは新しいものにも目を向けて書いていきます。
この職業は決して安泰ではありません。歩みを止めれば、一瞬のうちに消滅してしまいます。続けることの苦悩と困難をいつか味わうことになるかもしれません。何度も壁にぶつかることもあるでしょう。そのときは、私は自分に向けてこう言います。
悩め、もがき苦しめ、抗え、初心を思い出せば、きっと乗り越えられるはず。信じるものは初心の思いただひとつ。
書きたいから書く。
それでも苦難に面したときは、私はあなたの言葉を思い出します。きっとまた勇気を与えてくれることでしょう。私の作品を期待して待ち続けてくれる人だから。
拙い言葉で紡ぐ詩を読んで、また次の作品を読んでみたいと言ってくれたあなた。今日まで続けることの難しさを乗り越えられたのは、あなたの期待と笑顔とわくわくでした。
私はあなただけに届ける詩人になりたかったのかもしれません。
私が詩を書き続けられたのは、私の言葉を詩集にすることで、あなたがどこにいても、あなたがなにをしていても、あなたに会えずとも、私の言葉を、私の思いを、ちゃんと届けることができると思ったからです。
これからは、私の言葉が読者の一人ひとりに届けることになります。
言葉の芯が伝わるように、心に響け、心に届け、心に残れ、を胸に抱いてがんばります。
人とのすばらしい架け橋を与えてくれた出版社の方々に、今は感謝をするばかりです。
最後に、今回、詩集を出版するにあたり、いろいろご尽力いただきました出版社の方や関係者の方には改めてお礼を申し上げます。
特に、私を担当していただいた中西さんにはとても感謝をしています。
皆様、本当にありがとうございました。
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