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「和也、おまえ……ほんとに昨日のこと覚えてないんか?」
心配そうな複雑そうな顔で覗いてくる奏太に俺は何度もうなずく。
「全く。俺、お酒でも記憶飛ばすことなんてねぇけど
昨日の夕方から、今日朝起きてまでのこと、全然思い出せない。」
「……そうか。わかった、無理すんな。じゃあ、俺行くからな。
今日は大事をとって一日休めよ」
はて、昨日の夜は何をしていたか。
首をかしげ思い出そうとしている俺の頭をくしゃりと撫で上げ立ち上がる奏太。
俺の部屋から出て行く奏太の背中を見届けて、言われた通りにベッドへ身を沈める。
「なんか、大事なこと忘れてるんだけど……何だ?」
体が重い。朝だというのに、まどろみの中に誘われる。
昨日の夜に何があった? 何故、奏太は泣きそうな顔をしている。
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