僕的女の子問題

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僕的女の子問題

ベッドで転がりながら、強引だったけどデートもキスも免れたかも?とニヤニヤしていた。 とりあえず泥舟からは抜け出せたはず!ククク。 しかし、今の僕はそれとは別に非常に困った問題があった。 女の子問題だ。 月のものは元々生理不順でピルを飲んでた事もあり、しんどい時に週末がくる様に上手くコントロール出来てた。 タンポンなどのゴミの処理も来賓用トイレなどを利用して上手く処理できてると思う。 生理用品も定期的に他の荷物と一緒に実家から送られてくるしね。 困ってるのは、胸だ。 ボクの寂しい胸だ…。弟の健斗と入れ替わるのに支障がなかったように、僕の胸はAカップだ。 ただここに来て、本能のままに?キスしまくったせいなのか、単純に成長期がきたのか、大きくなってる⁉︎ 普段は絶対わからないように響きにくい、前面が硬め生地のタンクトップを着てる。 制服以外の私服や寮服はオーバサイズファッションで誤魔化している。 完璧な男の子コスプレと言ってイイ。 Aカップ女子のボクにとって、大いなる喜びであるはずのバストアップ。 それがこんなにも悩みの元になるとは…。恨む、健斗を恨むぜぇ。 せっかく育ってきたのに、押さえ込んで成長が止まったらどうしてくれるんだ! いやいや、問題はそこじゃない。 大事なコスプレ用タンクトップがキツいという事だ。 流石にキツいのはリラックス出来ないが、まだ普段の生活は大丈夫だ。 でも問題なのが体育の時だ。押さえつけながら動くのは案外しんどい。 ちょっと前から息苦しいかなと思ってたけれど、胸の成長を自覚してからは確実に息苦しい! しかも体育の種目が今週からバスケだ。 運動は得意なのでバスケうれし~と呑気にしていたが、あのスポーツほぼほぼ走ってるよね? 私の胸というか呼吸、耐えられるだろうか⁉︎ もちろん実家にサイズアップしたものを発注済みだが、早くても届くのは二週間後。 この二週間何とかしないとなぁ…。いっそのこと切れ目入れちゃうか?はぁ。 「…お前、いつもシャツの下に体操着着てるよな。暑くないの?」 「暑いけど、着替えるの楽だから。効率主義なの。 あ、あと終わった後いつものように部屋でシャワー浴びるから和也は学校のシャワールーム使って。」 「それはイイけど。いちいち戻るの、面倒じゃね?」 「お前たちが変な目で僕を見るから、部屋の方が良いんだって。」 朝食堂に向かいながら、和也と体育のスケジュールを合わせる。 体育は二時間続きの時間割なので、終了後に昼休みや二限目後の20分長休みがある。お陰で着替えは楽々だ。 言い訳も嘘じゃなくて本当の事だからこれも問題ない。 キスレクチャー以来、何だか僕を見る視線が纏わりつくというか鬱陶しい。 それを理由に僕は堂々と、ひとり別行動取れるってワケなのだ。ジャーン!あったまイィ。 そんな僕は、今日窮地に陥るハメになるとは、この時は微塵も思っていなかったんだ。
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