調教女子の本音

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 二人で快楽を共にした後は必ずこんな会話になる。 「裕太、またやったな。ショーツは脱ぐって言ってあったよね? 何で脱がさせてくれなかったの?」 「いいじゃん、綾ちゃんだって気持ち良かったでしょ?」  私のショーツは脱がされないまま股繰りから挿入されるので愛液でぐしゃぐしゃになって冷たくなっている。自分の物でも、さすがに気持ち悪い。 「もぉ、裕太は変なクセがあるんだから」 「綾ちゃん怒った? ごめんね」  そう言うと裕太は私に抱きついてきた。 「綾ちゃん大好きだよ」  そうやっていつもはぐらかされる。  裕太のことを強く怒れないのは、今の性行為が満足していると言う証拠。  荒くもなく優しすぎず、疲れた体にはこれぐらいのプレイが丁度良いのかな。  そして終わった後の、裕太の甘え方がたまらなく好きだ。  オスになっても最後は犬系に戻る、そのギャップを感じられるのは彼女の私だけ。  裕太が何人の女を抱いてきたのかは知らない。と言うより知らなくても良い内容だ。  こんな高身長のイケメンが犬系だったら、女の子は引くかもね。だからたいした女経歴はないと考えている。  裕太がいる生活に不満はないけど、強いて言えばもっと男らしくなってもらいたいこと。やっぱりグイグイ引っ張ってくれる男性に惹かれる。それに犬系が嫌いな訳ではないが、友人に紹介するときに躊躇してしまう。  もし、私に何かあったら助けてくれるのだろうか?   彼女の代わりに大きな荷物を軽々もってあげる彼氏。  すれ違う人から彼女を守るように肩を寄せる彼氏。  自分が濡れてまでも彼女に傘をさしてあげる彼氏。  どれも裕太とはリンクしないんだよなぁ。  長男ひとりっ子だから甘やかされたのだろうか。  育ちから疑いだしたらキリがないのは分かっている。  そんな事を考えると、自然と違う男性を目で追っている私がいる。
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